2006年度 秋季エコツアー概要報告

ツアー実施日程: 2006年9月9日―9月16日

GNC日本スタッフ:宮木いっぺい(代表)、矢野明子(事務局)、松橋希世貴(専門スタッフ)、尾上崇(専門スタッフ)
GNCモンゴルスタッフ:ツォゴ(モンゴル代表)、トゥプシン(事務局)、ノヨ(事務局)、アムガ(専門スタッフ)
同行通訳:タミル

第18学校 訪問(9月11日)

・第5回エコ教室開催
・アニメ 「木を植えた男」(モンゴル語版)上映
・「日本の公園」プレゼンテーション

第18学校の日本語クラス、英語クラスの10年生、11年生(15、16、17歳)43人の前で、日本の公園事情について写真を見せながら紹介、説明しました。来年度から、GNCと第18学校の新しいプロジェクトとして、花壇作り&教室内でのプランター栽培を行う予定なので、そのための準備ともなりました。
また、アニメ「木を植えた男」(モンゴル語版~GNC作成)を上映しました。終了後、全員に感想を書いてもらいました。「わたしのきもちはむねがいっぱいです。このはなしはとてもたのしかったです。かんきょうについてたくさんのものをしりました。どうもありがとうございます。(ツェレンハムさん16歳)」

 日本語クラスの生徒が着物姿で迎えてくれました

 日本語クラス、英語クラスの10年生、11年生

 「木を植えた男」に見入る生徒たち

 全員で記念撮影

第108学校 訪問(9月11日)

・歓迎演奏会
・温室視察

第108学校を訪れ、GNCと第108学校で進めているプロジェクト(環境教育用温室作り)について打ち合わせをしました。その後、建造中の温室を視察しました。
また、第108学校の音楽の先生方がモンゴル音楽の演奏会を開いてくださいました。GNCのメンバー以外に、第108学校の1年生の子供たちも一緒で大いに盛り上がりました。

 先生方の演奏に手をたたく1年生

 国内のコンクールで優勝した2年生の男の子が歌いました

 演奏してくださった先生方と記念撮影

 建造中の温室

環境教育を担当する先生方
( 左からトヤー先生、トゥール先生、ウンドラフゲレル先生、アンフザヤー先生、ミャグマルスレン先生)

バヤンチャンドマン村 訪問(9月12日)

・新GNC苗畑として検討開始

5月に引き続き、今回もバヤンチャンドマン村を訪問し、バヤンチャンドマン
村におけるGNC苗畑事業について話し合いを行いました。
第一期の事業期間は2007年~2009年。村内の温室と、村郊外(ブルハンティンアム)の2ヘクタールの苗畑にて、ポプラ、アカマツなどの苗木栽培を行い、公園作り 街路樹植樹 校内緑化事業支援に利用する予定です。あとは、果樹の苗を栽培し、ゲル地区の緑化支援を行うこと、エコ植物園の学術的に価値のある原生植物のバックアップ用苗の育苗を行うこと、などを予定しています。また、将来的には 苗木販売で現地活動資金源となることを目指しています。

 村役場の前で

森林動物センター(スフバートル市) 訪問(9月12日)

・アニメ 「木を植えた男」(モンゴル語版)上映

トジンナルスでの森林再生事業を行っている森林動物センターで、アニメ 「木を植えた男」(モンゴル語版)の上映会を行いました。今後、GNCがトジンナルスで森林再生事業を地元住民と行ってゆくうえで、木を植えることの大切さについて共通の認識を持つことが何より重要です。アニメ 「木を植えた男」はもっともシンプルな形でそのメッセージを伝えることができると考えています。今回上映会に集まってくれたのは、5月に、森林動物センターのスタッフとともにGNCの植林地に植林してくれた地元の学生たちでした。

 「木を植えた男」上映

 上映会に集まった地元の学生たち

  全員で記念撮影

セレンゲ県スフバートル近郊 トジンナルスでの森林再生事業(9月13日)

GNC植林地視察
植林

2004年、2005年、2006年にGNCが植林を行った植林地を視察し、活着率をチェックしました。春植えはほぼ100パーセントの活着率ですが、秋植えはあまり思わしくありませんでした。今後は、記念植樹などをのぞいては、専ら春に植林を行う予定です。また、愛・地球博 モンゴル国際植樹祭(2004年秋)での記念植林地は、秋植えであるうえに、主要道路に面しているので家畜も入りやすく、今後、メンテナンスにより一層注力する必要があります。今回はじめての試みとして、定点観測を行いました。このような記録についても充実させていく方針です。
今回は、GNCのスタッフ以外に、モンゴル国立大学で森林について勉強している学生2人(アルタンゲレル君、ウラントゥヤさん)、第108学校の生徒2人(9年生15歳、トゥプシンバヤル君、ウランゴーさん)がセレンゲ県への2泊3日のツアーに参加しました。現地のボランティア、森林動物センターの専門スタッフとともに、アカマツ1000本を2人一組で植えました。

  
セレンゲツアー参加学生の初顔合わせ。まだ緊張しています。
(左から、トゥプシンバヤル君、ウランゴーさん、ウラントゥヤさん、アルタンゲレル君)

 出発前のガイダンス

 全部で1000本植えました。

 無数に飛んでいる虫に四苦八苦。

 2人一組で植林します。

 作業を終えて

 これまで植えた植林地を順番に視察。看板付近で定点観測を行いました。

 春植えのアカマツは100パーセントの活着率。これは2004年に植えたもの。

モンゴル国立音楽舞踊学校 訪問(9月14日)

・音楽リズム庭園造園事業打ち合わせ
・アカマツ 樅の木 記念植樹

 5月訪問時に引き続き、ナランフー学長と音楽リズム庭園造園事業について話し合い、2007年から2009年の事業として具体的なプラン作りを行いました。予算との兼ね合いになりますが、野外ステージや噴水を造り、完成後は野外コンサートを開催しようという魅力的なプランも盛り込まれました。
その後、庭園造園予定地で、低学年の生徒たちとアカマツ、樅の木の記念植樹を行いました。

 アカマツ、樅の木を植樹

 植樹する低学年の生徒たち

 全員で記念撮影

モンゴル国立大学エコロジー教育センター 訪問(9月15日)

・セミナー
・アニメ 「木を植えた男」(モンゴル語版)上映

モンゴル国立大学で環境や森林について勉強している学生たち約50人の前で、尾上崇氏(GNC専門スタッフ、元青年海外協力隊員、元モンゴル国立大学講師)が、モンゴルの森林について、自らの調査結果をもとにレクチャーしました。「なぜ日本人がモンゴルに来て植林をしているのか、その意味を考えてみてください」という最後の問いかけは聴いている学生に強い印象を残したようです。前センター長のバザルドルジ先生、現センター長のツォグバダラフ先生、その他のスタッフも同席し、議論に参加しました。
その後、アニメ「木を植えた男」(モンゴル語版)を上映し、最後に全員に感想を書いてもらいました。
また、協働事業が継続中のエコ植物園を散策しました。今後の予定としては、以下の3点を考えています。①引き続き原生植物の収集&植樹をする。②温室を利用し、鉢植えなどの直売を検討。安定した植物園維持費獲得目指す。③モンゴリナラ記念林の実現を目指す。

 エコ植物園の入り口

 園内案内図を作成中

 一本一本に名札がついています

 休憩所

 園内でくつろぐ学生

 セミナーに集中するモンゴル国立大学生たち

 モンゴルの森林についてレクチャーする尾上氏

 「木を植えた男」上映

 全員で記念撮影

全体交流パーティー(9月15日)

・ビシレルトホテルにて全体交流会

 今回も、ツアー最後の晩にパーティーを開催し、ツアー中お会いした皆様をご招待しました。第18学校、第108学校、モンゴル国立大学エコロジー教育センター、モンゴル国立大学、モンゴル国立音楽舞踊学校の先生、学生、職員が大勢集まりました。いつものように、ツアー中に撮影した写真のスライドショー、各学校の挨拶と歌、楽器演奏、全員での合唱、踊りなどで楽しい時間を過ごしました。
このような機会にGNCを媒介として、各団体がモンゴルの国づくり、地域づくりのために、ゆるやかにつながること(横の連携)を何より願っていますし、それは実現しつつあります。

 第108学校の音楽の先生方の生演奏

 第18学校の生徒たちと

 モンゴル国立音楽舞踊学校の生徒たちと

 記念撮影(全員はいりきれませんでした)