2019年度 植林報告
2019年度モンゴル森林火災被災地再生事業報告
以下のように、植林作業を実施したことを報告します。
【植林作業実施概況】
植林実施日 春季 2019年5月12日~26日
新規植林面積 約16ha
新規植林本数 40,000本
植林場所 モンゴル国セレンゲ県
アルタンボラグ村ゴロワンツァガーントルゴイ周辺
樹種 ヨーロッパアカマツPinus sylvestris(在来種)の2年生苗
カウンターパート GNC Mongolia
植林作業
ジャムスレン(GNC Mongolia 現地相談役)
オグナー(GNC Mongolia代表)
サラ(GNC Mongolia森林・農場・苗畑担当)
アルタンボラグ村及びボゴント村の村民など約90名(延べ人数)
【実施地域の概況】
今年の植林地は昨年の植林地に隣接している場所で、国境の町アルタンボラグ村より約60km東方に位置している。植林地周辺はもともと林であったが2009年6月の林野火災や伐採により草地化が徐々に進んでいた。また、近年の温暖化による生態系の変化が周辺の環境に影響を与えている。
豊かな生態系を持つ森林を早期に復元するため、植林により森林再生を行う。
現在は行政主導のもと、村役場や森林組合がパトロールを行い、不法伐採を防ぎ、火災の早期発見・初期消火活動を行っている。
今年は二つの場所から苗木を調達した。 一つは昨年同様ボゴントで、良質の苗木を輸送した。使用したのは40cmの2年生アカマツ苗である。
二つ目の場所はGNC Mongoliaが管理する苗畑で、2017年に種から2年間育てた。 自ら育てた苗を植林するのは今年が初めての試みとなる。
古木、草や岩が多く、植林前にチェーンソーで古木を切り、草を抜き、岩をどかしながら溝を掘って二人一組で効率よく植え付けを行った。 地面に大きく溝を掘り、一番太陽が当たらない端の部分に苗木を植え、日光の当たり過ぎを防ぎ乾燥を避ける。
大きな溝には雨が溜まり、乾燥を防げるようにしている。
植生はイネ科やキク科の下層植生が密生している。土壌は砂質壌土で保水性が良好だった。
昨年は雨が多く苗の生育も良かったが、今年も苗が大きく成長することを期待する。
今年度の植林密度は2,500本/ha、春季植林が完了したことを報告する。
【植林作業状況の写真】
遠景
作業期間に宿泊するゲル
植林作業
植林した苗
植林した苗
看板デザイン 看板写真
看板写真
看板写真
苗畑
【今後の展望】
ウランバートル近郊の苗畑で育て、苗木をセレンゲ県植林地やウランバートル市内に植林する。
ウランバートル市の都市計画の勉強会などに参加し、緑化事業に協力する。
新しい情報を入手し技術・知識面で成長するため、育苗の研究・研修・勉強会・交流会をする。
ウランバートル市内の幼稚園児と一緒にジャガイモなどの農作物の植え付けや収穫を体験できる機会を作る。
ウランバートル市内の小中学校と協力し環境学習を行う。