あなたにとって生活必需品って何ですか?

今日9月1日は防災の日だそうです。
以前 北海道にある作家・倉本聰氏が主宰する2005年より北海道富良野で環境教育事業と自然返還事業を進めている”富良野の自然塾”を取り上げたテレビ番組の中で あなたにとって生活必需品って何ですか?という質問に対して ここで活動を続けている若者たちの答えは

①水 ②火 ③ナイフ ④食べ物。

でした。そして同じ質問を都心の若者たちにおこなったところ

①お金 ②携帯電話 ③テレビ ④車

だったそうです。

なんとなく予想できるような とても興味深い回答であるとも思えるのですが、果たしてこのままでよいのでしょうか?・・・

都心の生活環境というものは コンビニほか売店に品物があふれ あらゆる欲しいものが手に入り、、電気も使い放題。ガソリンもたっぷりある・・・こんなすべてが満たされているという前提ではじめて①お金 ②携帯電話 ③テレビ ④車という選択は機能するわけです。逆に これらが満たされなければ①お金 ②携帯電話 ③テレビ ④車という選択は機能しないのですから、必需品といっても かなり他力本願的なあやういものになりますね・・・・

①水 ②火 ③ナイフ ④食べ物という選択はまず 食の確保、そして③ナイフ は 衣や住を工夫して創りだすことができる・・・・ここには 人々が生き延びるための衣食住確保の逞しい基本姿勢がたっぷり盛り込まれています。

私自身は生まれた時代のせいもあって 都心で生まれ育ち、今もなおずっと暮らしているのですが、さすがに 携帯や 車といった選択はありません。直観的に 水、食べ物、火 といったものを選択するのですが、ナイフについては使い方が 十分に身についていないのであまり役に立たないかもしれません、ただ、もし使いこなせたら かなり役に立ちそうだと思えます。

こんなことを考え合わせると、今後は、教育の場で、他者と協力し合ったサバイバル術を意識した多くの体験授業をカリキュラムの中に積極的に取り入れていくことが とても効果的ではないかと思えます。都会での生活は それのみが全てはなく 別のもっと素朴な基本的な生き方もあること その存在を成長過程のどこかで 体験し 知っておくことは 水の大切さや 動植物の大切さなど 自然の大切さを身をもって知ることになり また 大災害時にもより逞しく対処できることに繋がっていくでしょう。

GNCの人づくり・・・私自身も含め このような素朴な底力の備わった生きていく謙虚な姿勢というものを常に見据え 投げかけていきたいと改めて思います。

 

2012年 9月1日  事務局 矢野明子