アジア学生開発会議主催の合同報告会2015に参加してきました

アジア学生開発会議主催の合同報告会2015に参加してきましたのでご報告します。

日時:2015年11月29日(日)13:00~20:00

場所:筑波大学付属駒場高等学校

第1部:モンゴルの遊牧民の幼児教育

第2部:国際支援とその終わり方

第3部:モンゴルのスラム街と大気汚染

 

第1部モンゴルの遊牧民の幼児教育

 モンゴルの小学校では就学前教育が前提となっているが、遊牧民は小学校入学まで幼稚園などに通えず、就学前教育が出来ていない、そのため小学校の授業に追いついていけない、生活基盤教育(しつけ)はどのように行われているのか。

 フィールドワークで対象となった家庭は普段の生活で生活基盤教育が行われていた、親は放任主義であまり怒らない、子供は自立的に育っている、子供が泣いていても放置し、危険なことをしようとしても注意をしたり、失敗しても怒らない、手伝いや仕事をやらせるのではなく、子供は親のやっていることを見て学び、聞かれたら教えるというスタイルをとっていた。

 幼児教育は日本の支援団体による教育キットプロジェクトが行われており、親は定期的にソム(幼稚園)を訪れ、教育キットの使い方講習会を受け、説明書も充実している、1日15分ほど教育キットによる就学前教育を行う、1日15分なので親への負担は少ない、2週間ほどで使用済みキットをソムに返却し、新たなキットを受領する、教育キットの内容は遊牧民仕様となっており、数の数え方を家畜などに例えている。

 教育キット導入により子供は歌を覚えたり、昔話を覚えたりしている、しかし他の子どもと遊べない、プロの先生がいない、都市部の貧困層が多く住むゲル地区へ支援がないのが問題点。

第2部 国際支援とその終わり方

 日本の支援団体による遊牧民への置き薬プロジェクト、医療体制が不十分なモンゴルで、モンゴル版「富山の置き薬」薬代は使った分だけの後払い、伝統医療は薬も安価で副作用が少ないが、置き薬プロジェクトが導入されるまで都市部でしか手に入らなかった。

 支援の流れは、日本の支援団体→現地NGOからの賃金→医師、現地NGOによる講習会と説明書の配布→遊牧民、5カ年計画、この支援により薬箱を置く遊牧民が増えて、緊急外来が減る成果となった。

 しかし2013年にモンゴル政府へ移管したところ、国の政権交代により方針が変わり、うまく引き継げず、遊牧民には継続を望む声も多かったが、頓挫してしまった、プロジェクト中に引き継ぎを視野に入れておくべきであったが、支援活動の終わり方は難しい。

第3部 モンゴルのスラム街と大気汚染

 モンゴルの首都ウランバートルで、大気汚染が深刻化しており、WHO(世界保健機関)が2011年に行った調査では、汚染物質の濃度が世界最悪とされました。

 ウランバートルでは貧困層が住む、ゲル地区で使用する石炭ストーブがその一因となっています、世界銀行からは45,000個の改良ストーブ、改良ストーブを販売する25箇所のセンター、改良石炭、車両規制など、しかし、大気汚染対策は間に合っていません。

アジア学生開発会議主催の合同報告会2015に参加して

 アジア学生開発会議様がモンゴルへフィールドワークへ行ったという事で、今回の報告会は同国で活動する当団体として、とても興味がありました。

 ワークショップでは学生の方と意見を出し合い、ただ結果を聞くだけでなく、参加者全員で問題点の解決方法を探りました、参加することが出来て勉強になりました、

以上、ご報告を終わります。

ネットワーク部