第2回合同研究会「NGO・NPOは経済的豊かさをもたらせるか」

2002年2月2日NGO・NPOは経済的豊かさをもたらせるか

宮木いっぺい(GNC代表)

はじめに
グローバル化は世界の不可逆な流れである。
確かに、グローバル化にはメリットが多い。
しかし、それによって失われるものも多い。
それをどのようにして取り戻すか。急務の課題である。
また「豊かさ」とは何かを考え直す時期が来ている。

1 冷戦後の世界と新しいシステムの必要性
1―1 環境側面 無限の地球から有限の地球へ
1―2 経済側面 グローバル化とその問題点
1―3 安全保障 覇権システムからポスト覇権システムへ(混迷する国際秩序)
1―4 課題 新たな前提条件に対応する新たな価値観、システムの必要性

2 エコノミーとコミュニティの連結およびNGO・NPOの役割
2―1 公共財とその供給問題 グローバル化によって失われたもの→市場の失敗と政府の失敗
2―2 コミュニティの必要性 エコノミーとコミュニティの適切な連結と公共財供給
2―3 NGO・NPOの役割 伝統的なコミュニティの再生と新たなコミュニティの創成
#公共目的・非営利配分・ノンヒエラルキー(情報の相互性)
官と民の間としての「公」
国連と国の間としての「公」

3 コミュニティの形成とNGO・NPO――ケーススタディ
3―1 ケーススタディT――モンゴル
エコノミー 都市(ウランバートル)経済
コミュニティ 遊牧社会(遊牧民相互のネットワーク)
制度 (共同体規範) 遊牧民の知恵、伝統的制度
公共財 遊牧文化、草原、家畜
3―2 ケーススタディU――シリコンバレー
エコノミー グローバル経済
コミュニティ シリコンバレー(構成員相互のネットワーク)
制度(共同体規範) 産業集積維持のための非公式な取り決め
公共財 産業集積

おわりに
エコノミーにコミュニティが連結することにより、むしろ経済的豊かさが増す。なぜなら富と
アメニティを支える「公」のしくみを創り出すからである。そしてその過程で不可欠な役割を
果たすのがNGO・NPOである。
#経済的豊かさ(富)と新たな豊かさ(アメニティ)。

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