宮木いっぺい

設立10年目を迎えて

いつからはじめたか正確なところは忘れましたが、GNCサイトのトップページに、ほぼ毎月1回新しい代表メッセージを、そして、毎年1回年度始めに代表所感を載せています。どちらも締め切りぎりぎりにようやく間に合わせるという始末で、間に合わず催促されることも多々ありますが、何とか今まで続いています。今回は、メッセージ、所感の役割についてあらためて考えてみます。思いつくことは2つあります。

当初執筆依頼を受けたとき、そのようなものを表明することへの照れくささから気乗りがしませんでした。何を偉そうにと自分に突っ込みを入れながら書いていたのも事実です。ただ、そんな突っ込みを入れていたこと自体が自意識過剰だったのだと今では思います。要はやっぱりカッコつけたかったんだなと。ですが途中から次第に、あるがままに自然体に思っていることを示せばいいのだという気持ちになってきました。GNCは今度の夏で設立10年目をむかえますが、振り返ってみるとGNCの歩み自体もそうだったと気づかされます。はじめは自意識過剰でカッコつけていたけれども次第に自然体に歩んでゆけるようになったと。それを思うと、もしかしたらこのメッセージ、所感は、みなさまがそして自分が、今のGNCの状態を診断するための判断材料になるのかもしれません。

何かの組織、集団、グループ(国や民族も含みます)に接するとき、そしてさらにすすんでなんらかのお付き合いをはじめるとき、何を手がかりにすれば良いか、難しい問題です。GNCは設立以来10年、多くの組織、集団、グループのさまざまな方々の助けと知恵をお借りし、その都度軌道修正しながら歩んできました。その際、私が手がかりにしたのは、目の前の実際に言葉を交わした人、信頼できる個人、それ以外ではあり得ませんでした。今では事前に多くの情報を入手することができますし、分析もなされます。もちろんそれらも大切ですが、あくまでも下準備であって、多くの生きた情報はその先、具体的な生きた人と人とのつながりにあります。私は最後は、信頼できる人の言葉、つながりを根拠に進むべき方向を決めてきました。逆に、多くの方々がGNCに接するときの手がかりになるように、GNCという組織ではなくその中の具体的な人の顔を示す生きた情報を少しでも提供することが大切です。メッセージ、所感のもうひとつの役割はそこにあると思います。そしてこれは、共存への具体的な一歩=方法のひとつだと思います。

今後も毎月のチェック、毎年のチェックを受けながら、そして発信をしながら、一歩一歩歩んでゆきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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