2005年度GNC秋季モンゴルエコツアー概要報告

実施日程:2005年9月17日~9月24日

ツアー参加者(学生):
オルホン(通訳、在日モンゴル留学生、大学院生)エンフツェツェグ(モンゴル、大学生)、ガンゾー(モンゴル、大学生)
ニャマー(モンゴル、大学生)、エンヘー(モンゴル、大学生)ウラナー(モンゴル、大学生)、森泉恵子(日本、大学生)
GNC日本スタッフ:
宮木いっぺい(代表) 矢野明子(事務局)
GNCモンゴルスタッフ:
E・Tsogtsaikhan  ツォゴー (モンゴル代表)、Bayarkhuu Norjmaa ノヨ (現地事務局)

<セレンゲ県スフバートル近郊トジンナルスでの植林>2005年9月19日~20日 (ダルハン泊)

参加者
日本&モンゴル国 学生 7名 GNCスタッフ3名
森林動物センター長ジャムスランさん 植林専門家 2名 アルタンブラグ村の人々10名  

 2004年5月から開始したセレンゲ県スフバートル近郊トジンナルスにおける森林火災跡地での植林も今回で3回目となりました。今年は10haの土地に、地元アルタンブラグの皆さんと共に3万本のアカマツ(2004年より通算30ha 9万本)のうちおよそ4000本を植林しました。このように地元のみなさんと協働していくことは、今後、GNCが長期に渡りこの地で森林再生事業を続けていく上で、とても大切であり、心強いものであると実感できました。また、自然環境について勉強しているモンゴル国立大学の学生をはじめとするモンゴルの若者たちの参加により、さらに充実した活動として広がっていくことが期待できます。

 今後も、セレンゲ県森林動物センター長のジャムスランさんをはじめとするたくさんの地元の方々、そして学生たちとのつながりを大切にし、数十年後の青々としたトジンナルスを目指し、この植林活動を続けていきたいと思います。

 






 

 植林後の交流会   
 トジンナルスでの植林後、地元の方々が手作り料理でもてなしてくれました。ここで全員が改めて自己紹介をし、交流をさらに深めました。また、作業の後に食べる手作りのボーズは絶品でした。


トジンナルスにおける植樹後のアカマツの現状

<第108学校保養施設訪問>実施日:2005年9月21日

参加者
日本&モンゴル国 学生 7名 GNCスタッフ3名
第108学校 校長 教師&職員 5名 

前回のツアーから交流がスタートした第108学校の保養施設を視察しました。ゲルに泊り込んで、校長先生 同行された教師3名と共に、将来にむけてこの保養施設を中心とした総合的な自然環境保全教育地帯構想について話し合いました。今後も、検討を重ね、ひとつずつ実現していくことを確認しました。また、前日植林活動をしてきたトジンナルスより運んできたアカマツ100本をこの施設敷地内に記念植樹することにしました。 この日は積雪の地面に穴を掘って10本植樹しました。 GNCが関わってきたセレンゲ県の森林動物センターと第108学校が期せずして共通のアカマツで結ばれることになったのです。今年10年目を迎えたGNCのモンゴル国でのネットワークが確実に広がりつつあるのだと実感できた嬉しい瞬間でした。

2005年10月より第108学校とは協働で、校内および地域緑化のための苗木作りをより充実させるための太陽光エネルギーを利用した温室作りを実験的にスタートしました。

    





 

<第18学校での特別授業>2005年9月22日 

参加者
講師 森泉恵子(大学生) 通訳 オルホン  アシスト エンフツェツェグ(第18学校卒業生 大学生) 
モンゴル国 学生 3名 GNCスタッフ3名
第18学校日本語クラス10年生19名 担任 1名  

前回、前々回とGNCモデル農場で行ってきた特別授業を、今回は、GNCが第18学校を訪問する、という形で行いました。日本語クラス10年生の授業に参加し、日本からのツアー参加大学生森泉恵子さんが ごみ問題(ダイオキシン)について、お話しました。近年のウランバートルでのごみ問題はとても深刻で、ダイオキシンの害もとても心配されます。現にほとんどの生徒が 初めて ダイオキシン という言葉を耳にしたということでした。ウランバートルの環境保全のためのきっかけにつながってほしいという思いから今回の授業は森泉恵子さんより提案されました。

生徒たちはみんな熱心にダイオキシンの話を聞いてくれました。また、授業の最後には生徒一人ひとりから日本語で一生懸命感想文を書いてもらい、講師の森泉さんはとても感激していました。今後もこのような特別授業を続けていくことがとても重要なことだと改めて思いました。(参加生徒の感想文はこちらをご覧ください



エンフバット校長 エンフツェツェグさん(右端)は当校の卒業生です

2002年GNCがはじめて第18学校を訪れたとき当時在学していたエンフツェツェグさんらと共に植樹したポプラは
こんなに大きくなりました。

2005年6月友好植樹会で歌手でモンゴル親善大使の
橋幸夫さんらと植樹したポプラも順調に活着していました。

<モンゴル国立大学エコロジー教育センター内植物園開園式> 2005年9月22日 

参加者
日本&モンゴル国 学生 7名 GNCスタッフ3名 
バザルドルジセンター長、(モンゴル国立大学エコロジー教育センター)  教師、職員3名  センター高校生約80名
来賓 在モンゴル日本国特命全権大使当田達夫氏 父兄代表 

2003年秋よりエコロジー教育センターとGNCが協働で取り組んできた植物園がついに完成し、2005年9月22日に開園式が開かれました。数年前まではゴミなどの目立つ雑然とした場所が、今では近所の人々が散歩に訪れるような憩いの場としての素晴らしい植物園となりました。今後も、モンゴル国内に原生する全種類の植物を集めていく予定です。そしてさらに、この植物園の周辺の緑化もすすめ、この地域一体が緑化モデル地区として生まれ変わることをより多くの人々の叡智を集めて目指していきたいと思っています。在モンゴル日本国特命全権大使当田達夫氏をはじめ、学生の父母会のみなさんなど多くの方々が出席して式は盛大に行なわれました。この式の模様は当日の全国ネットのTVニュースや新聞のトップ記事にも取り上げられました。

今後、この植物園が、訪れた人々の心に、モンゴルの自然を愛し守ろう、という気持ちを育んでいってくれることを願っています。開園式の後にも、赤ん坊を連れて散歩に訪れた若い母親の姿を見ることができました。


       

  


在モンゴル日本国特命全権大使当田達夫氏

バザルドルジセンター長

学生代表




池の水は定期的に園内に流水されます


この植物園は センターで働く職員のみなさん(写真)が夏休みを返上して
2年の月日をかけて完成した手作りのものです

<全体交流会>2005年9月22日 ビシレルトホテルにて

今回もモンゴル国立大学の学生、108学校の先生、生徒、18学校の生徒、エコロジー教育センターの方々など、たくさんの方々にご参加いただき、とても楽しいパーティーとなりました。今回もたくさんのすばらしい出会いと、そしてたくさんの方々の協力のお陰で、とても素晴らしいツアーになりました。皆様どうもありがとうございました。今後も、この出会い、皆さんとのつながりを大切にしていきたいと思います。

     

今回のツアーダイジェストをみなで鑑賞
楽しいエピソードがいっぱい紹介されました。

第108学校のボッツ君によるスピーチ
彼は最年少のGNCモンゴルスタッフ会員です

第108学校の生徒による日本の歌「ふるさと」デュエット

パーティー最後には 恒例になった 「幸せなら手をたたこう!」をそれぞれの国の言葉で歌って 踊りました  
みなさん、来年も元気に会いましょう!

 本事業は平成17年度「 緑の募金国際緑化公募事業」 に認められ、助成対象となっております。

 

 

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