板橋区立エコポリスセンター訪問学習

板橋区立エコポリスセンター訪問学習
日時   2013年6月23日(日)10:30~12:00

参加者  在日モンゴル留学生4名 GNC Japanスタッフ&関係者 3名

1 環境ミニ教室

講義    テーマ  地球温暖化について
実習    植物のCO2吸収の数値化
講師    板橋区立エコポリスセンター環境学習指導員  鈴木敏祥氏

最近では 日常的によく耳にするようになってきた地球温暖化とその原因となる温室効果ガスの増加を食い止める日常的な行動などについて具体的に考える良い機会となりました。ミニ実習では 実際に植物の光合成によるCO2の吸収を目で見える形で楽しく体験することもできました。現在 板橋区では 毎年 希望者にゴーヤ 朝顔 糸瓜などの苗を配布して緑のカーテンを普及しています。その効果としては 日光をおよそ80パーセント遮りさらに蒸散効果により温度を2℃ほど下げることができ、その結果 植物によるCO2の吸収はもちろん 全体として消費電力削減によるCO2排出削減にも効果的であるとのことです

環境学習指導員  鈴木敏祥氏

実習 植物の光合成によるCO2の吸収の数値化

実習に使用した CO2検知器 と ビニール袋

     
葉っぱにビニール袋を被せる    袋に息(CO2)を吹き込む

    
検知器でCO2濃度を測定     紫色に変化した数値を測定


1時間ほど館内見学の後再びCO2濃度(ppm)を測定の結果 ゴーヤ(2.200→0.125)  その他植物も おおよそ3分の1以下に減少していた

2 館内見学
エコポリスは 建物全体が 環境を考慮して さまざまな工夫がなされエコロジカルに機能しています  たとえば

①エコサークル(地下まで各階が十分な光を取り込むよう設計)

②2重壁構造(温度変化に対応 省エネ効果)

③自然光を十分取り込む

④太陽光発電(4人家族一日分の電力約10キロワットを供給)

⑤太陽熱集熱器(夏季は90℃前後のお湯をドラム缶4.8杯分つくる)

⑥雨水利用システム(雨水貯留槽はセンター内のトイレ6日分の流し水使用可能)

⑦リサイクル利用
    
古タイヤ再生利用したタイル     カラーボトルを再生利用したタイル

⑧屋上緑化(野菜つくり)  緑のカーテン


ビオトープ(生物生息空間)
さまざまな生物の生息状況を観察できます  ちょうど トンボの幼虫ヤゴが育っていました。このヤゴは 「ヤゴ救出作戦」と題して区内の保育園などで出前学習を行い 園児たちによって飼育される予定だそうです
  

その他 見学に来た子供たちがその場で 楽しみながらエコを学習できるコーナーがあります この日は お面作りが行われていました、遊びながら できるだけ無駄をなくし ゴミをいかに少なくするかなどの工夫もさせるのだそうです

また 住民向けに さまざまなリサイクル資源の回収コーナーも設置されています
   

エコポリスセンターの見学を終えて まさに モンゴルの エコロジー教育センターの今後の新たな重要な役割とがぴったりと重なったような気がしました。もちろん 両国の条件は異なるかと思いますが、その基本的な役割は 各教育機関 一般市民に向けて 一歩進んだエコロジカルな機能を目に見える形で自ら示し  さらによりわかりやすい様々な教材を開発し その学習の場を積極的に提供していくことではないかと思われます。GNC Japanとしても その実現のために参考となる情報提供など 今後も協力を続けていきたいと考えています。

板橋区立エコポリスセンターについては こちらをご覧ください

見学リポート 矢野明子