2005年度GNC春季モンゴルエコツアー概要報告

実施日程:2005年5月7日~5月14日

ツアー参加者 古川奈緒子(新潟県立高校勤務)
講師 大西 郁(GNCスタッフ)
GNC日本スタッフ  宮木いっぺい(代表) 松橋希世貴(理事) 矢野明子(事務局)
GNCモンゴルスタッフ E・Tsogtsaikhan  ツォゴー (モンゴル代表)、Batbayar Nasanbilig ナスカ (理事)
  Bayarkhuu Norjmaa ノヨ (現地事務局)
同行通訳 Batchuluun Demchig  デミ (在日モンゴル留学生の会代表)

<モデル農場での第18学校・第108学校・GNC特別授業> 5月9日
参加者
:日本からの参加者5名(GNCスタッフ、同行通訳)、現地スタッフ3名
講師 大西 郁さん、
第18学校生徒 16名、同行教師 2名 第108学校生徒 19名 同行教師 3名

昨年に引き続き、第2回 『モデル農場でのGNC特別授業』 を行いました。今回は、さらにその輪が広がり、日頃から環境教育にとても熱心である第108学校の生徒さんたちも加わり、両校合わせて40名余りが参加し、①GNCの活動紹介(昨年実施した愛・地球博モンゴル国際植樹祭の模様などDVDで紹介)②第18学校の生徒による発表「環境について思うこと」③特別授業「身近な環境を守ること」講師 大西 郁さん ④アニメ「木を植えた男」鑑賞 ⑤ハウスでの実習(花の種の紙ポット植え、防風林のためのポプラの挿し木栽培)を実施しました。特に③のテーマの中で講師の大西さんが提起した「身近なゴミ問題」についてはみなさん、とても興味をもっているようで、日本での日常的なゴミ対策(収集方法や処理方法など)についての質問が集中しました。そしてなにより、嬉しかったことは、この特別授業の成果でしょうか、後日、第108学校において、校内のゴミ拾いの実施に繋がったことです。この授業をきっかけに皆さんの、ゴミ問題を含め、「身近な環境を守っていこう」 という気持ちが深まっていってくれることを願います。


生徒たちが農場へ到着

第18学校のみなさん

第108学校のみなさん

宮木代表によるGNC活動紹介

第18学校の生徒達による発表

大西郁さんによる特別授業「身近な環境を守ること」  

ツアー参加者の奈緒子さんによる日本の「自然観察」の授業の紹介

ゴミ問題について、みなさん、とても熱心に質問してくれました

楽しいランチタイム メニューはハンバーガー

楽しいランチタイム!その後のゴミ捨ても、実際に分別しながら行ないました。皆さんの努力でモンゴル国でも分別収集が一日でも早く実現することを願って止みません。
ハウスでの実習は各自がひまわり、パンジー、 葉牡丹の中から2種類の種を選んで、紙ポットに撒きました。みなさん、これから、自宅へ持ちかえり、水遣りをし、成長と共に、植え替えを行なって行くための説明を真剣に聞いていました。きっと素敵な花を咲かせてくれることでしょう!
次回再会の折、嬉しい報告を沢山聞かせてもらえることを楽しみにしています。


ていねいに紙ポットに種を撒きました

防風林のためのポプラの挿し木作業

ハウスで全員集合


<第63学校野菜作り支援&第108学校訪問> 5月11日
参加者
日本からの参加者5名(GNCスタッフ、同行通訳)、現地スタッフ2名

昨年に引き続き、今年も第63特別学校の野菜作り授業のサポートを行ないます。GNCとしてはハウスにかけるビニールとスコップなど耕具を寄贈しました。訪問した時ちょうど生徒達が元気に種蒔きの準備のための土おこしをしているところでした。別れ際、「秋には沢山野菜を収穫しますから、必ず見に来てくださいね!」とみな笑顔で言ってくれました。昨年の経験を生かして、今年はより多くの収穫があること祈っています!。私達帰国後、現地スタッフと子供達とで、防風のためのポプラ50本(GNC支援)を植樹したとの報告がありました。

 


「今年も野菜作り授業頑張ってください」
宮木代表よりハウス作りのためのビニール贈呈

みなで種蒔きに備えて土地おこしをしていました。
今年、GNCからスコップと鍬を寄贈しました。

今年は更なる豊作を.

 

今年初めて訪問した第108学校では、環境教育の様々なプロジェクトを立ち上げ、その創立当初から実施し続けています。また、美術、音楽など芸術分野にも力をいれ、校内には生徒達の見事な作品が壁一面に飾られていました。GNCが訪問した日は、ちょうど、自然環境について、教科書と先生の授業といった単純なものばかりでなく、ひとつのテーマに関して理学系と地理学系など複数分野からのアプローチを積極的により実践的に取り組んでいくための 実習教育センターの開設セレモニーが開かれていました。この開設を記念して、GNCから苗木(楡、スグリなど)を贈呈し、ともに記念植樹しました。


第108学校は設立当初から環境教育に熱心に取り組んでいます

環境教育について熱く語る校長先生

『オルホン河』 という作品で日本でも有名な画家
ツェレンナドミディン・ツェグミド氏も美術の指導を行なっています。

実習教育センターの開設記念セレモニー 宮木代表もテープカット

先生方によるモンゴル民俗音楽の演奏も素敵でした

実習教育センターの開設を祝って、GNCより苗木を寄贈、
みなさんと共に記念植樹しました。

<モンゴル国立大学エコロジー教育センター訪問> 5月13日
―セミナー & 植物園開設予定地での記念植樹―

参加者
日本からの参加者5名 
講師 大西 郁さん
 GNCスタッフ3名 、同行通訳
バザルドルジセンター長、モンゴル国立大学エコロジー教育センターの教師  今春卒業生80名
モンゴル国立大学生 20名 モンゴル国立大学エコロジー教育センター高校生 20名

モンゴル国立大学エコロジー教育センターはモンゴル国での自然環境分野のより優れた専門家を早期から育成するため、全国から選抜された高校生の集まる教育機関です。 今年は ①「GNC設立趣旨と最近の活動について」(GNC宮木代表)②「エコロジー教育センターの設立時からの活動について」(バザルドルジセンター長)③「日本の農業の経過ー水を通してー」(日本からの同行講師 大西郁さん)、そして昨年9月、モンゴル国立大学円形講堂で当センターの協力も得ながら開催しました「愛・地球博開催記念フォーラム」とセレンゲ県トジンナルスでの「モンゴル国際植樹祭」の映像を鑑賞し、その記念DVDを贈呈しました。

 


「GNC設立趣旨と最近の活動について」(GNC宮木代表)


「エコロジー教育センターの設立時からの活動について」(バザルドルジセンター長)

「日本の農業の経過ー水を通してー」(日本からの同行講師 大西郁さん)、

 

この日、当センターとGNCとの共同プロジェクトで開設予定である「エコロジー植物園」内で、卒業生たちと共に日本の桜、アカマツ、白樺など数種類の苗木82本を記念植樹しました。今後も、モンゴルに原生する植物の種類をより充実させて植樹していくことにGNCとして引き続き協力していきます。私達帰国後、植物園内とセンターの周りのゴミ拾いを実施し、見違えるほどきれいなったとの報告がありました。


卒業記念植樹会開会の挨拶をするセンター長バザルドルジ先生

今年卒業の学生80名が集まっています

植物園の開設に向けて願いを込め今年も 記念植樹

数学、物理、生物など各専攻学科によって植樹エリアが決まっています

センター職員のみなさん担当の植樹エリアです。

昨年の卒業記念に植樹した潅木に美しい花が咲いていました。

こちらの学科のみなさんはアカマツ植樹担当です。
エコロジー植物園の今後の予定としては、園内のベンチ、休憩コーナー(日本で言う藤棚のようなイメージもの) 池などを増設していく予定です
ウランバートル市より2005年植物公園造園事業分野において最優秀賞を受賞したとの嬉しいニュースもありました。
バザルドルジセンター長はこの植物園作りをきっかけに、センターの職員の方達が一体感をもって管理していく体制が生まれたとおっしゃっていました。
また、センター付近の住民からもとても喜ばれ、植物園つくりに参加したいという人たちもあらわれたそうです。最近では乳母車をひいた若いお母さんたちの散歩する姿も見られるようになりました

 

 

<全体交流会> 5月12日 ビシレルトホテルにて
今年はとても若い世代の皆さんが多く集まってくれました。(第18学校、第108学校の生徒さんたち、エコロジー教育センター学生さん) 皆さんと共に未来へ続く新たな何かを生み出していけるようなそんな予感のする素晴らしいツアーになりました。この出会いを大切に育て、そしてより広げていきましょう!

 

パーティー最後には 恒例になった 「幸せなら手をたたこう!」をそれぞれの国の言葉で歌って 踊りました  
みなさん、来年も元気に会いましょう!


2005年モデル農場GNC特別授業に参加して(第18学校&108学校の生徒たちの感想)

 本事業は平成16年度「 緑の募金国際緑化公募事業」 に認められ、助成対象となっております。