7泊8日のGNCモンゴルエコツアーを実施しました!
今年は9月7日(土)~14日(土)まで、GNCメンバーでモンゴルエコツアーを実施しました。スタッフ以外の日本人も参加し、今年もすばらしい出会いの旅となりました。
モンゴルに着いたのは夜の8時(日本時間だと9時)頃。予定より1時間遅れての到着でした。
毎年モンゴルに来ていますが、街中はどんどん変わっていきますね。
今や、”KARAOKE” “KORIAN RESTRAUNT”は定番。車もずいぶん増え、ウランバートル市内は夜遅くまで渋滞でした。夜は予想していたように少し肌寒く、長袖のカーディガンを着ていても寒く感じました。それでもホテルの中はとても暖かく、期待以上に快適でした。
一転して、朝は静かな街並みが。せっかくの日曜日、モンゴルの朝は遅い。
一同、ロシアとの国境の町、セレンゲ県スフバートル市へ。
今年は珍しく、雨のモンゴルを体験しました。初モンゴルの人には、少し残念な景色でしたが、毎年行く私たちには珍しい体験ができました。
今年の夏は、モンゴルでも日本の梅雨のような雨が降ったとか。温暖化の影響が出ているようです。
雨でどんどんと気温が低くなり、終には5度まで下がりました。モンゴルに来る前、日本は30度まであったのに…。
私たちが向かうセレンゲ県スフバートル市には昔、永遠に続くアカマツという意味の「トジンナルス」と呼ばれる森が広がっていました。現在は、火災、不法伐採、家畜の増加などの様々な要因により、点々と続くアカマツがあるばかりです。
そのトジンナルスに、GNCは2004年から毎年アカマツを植え続け、
今年(2013年)までに100万本を突破しました!!
2004年に植えたアカマツは、こんなに大きくなりました!!
昨年植えたアカマツも視察してきました。2004年のアカマツも最初はこんなに小さかったんですね。
翌朝、一転してすばらしい快晴。これぞ、モンゴルの空。
気持ちのいい青空の中、セレンゲ県のある幼稚園を訪問しました。
この幼稚園は環境がとても整備されていて、園内には花と緑と遊具があふれたとてもきれいな施設でした。
この幼稚園の植物は、先生方が節約して貯めたお金を使って、土日に先生方自身で植えたものだそうです。周りにはゲル地区が広がるような、そこまで裕福な地域ではありませが、先生方の気持ちが入った施設だなと感じました。
セレンゲ県内の各幼稚園には、昨年(2012年)、GNCで作った絵本がセレンゲ県自然環境局の森林課長から配布されました。
訪問先の幼稚園では、その本を元にした「アカマツの赤ちゃん」の劇を、園児たちが見せてくれました。
モンゴルは9月1日から新学期がスタートします。私たちは初めてのお客さんだったようで、子供たちも緊張気味。私たちが、「まぁ!」とか「かわいい!!」とざわざわしていた本番直前、「先生、おしっこ!」と微笑ましい場面も。
「アカマツの赤ちゃん」の劇は今後、子供たちの保護者や地域の方々にも見てもらうようです。他の幼稚園にも広がり、小さい頃から当たり前のように木や周りの自然を大切に思ってくれるようになればうれしいですね。できることから少しずつ、このような先生と出会えるからこそ、NGO活動が続けられるのかもしれません。これから、モンゴルの幼稚園や保育園での教育に力を入れていきたいと思っていた私たちへの、とても大きなプレゼントでした。
幼稚園訪問後、エコツアー参加者全員で遊牧民のゲルを訪問しました。
ゲルでは、乳茶(スーテーツァイ)とモンゴルのチーズ(アーロール)、そして牛乳で作った蒸留酒が振舞われました。日本では食べ慣れない味に、少しびくびく。
その後、乗馬を体験。私たちが馬に乗ることよりも、運転手さんが格好良く馬を乗りこなしてくれるのに夢中でした。
絵になるって、このことですね!
一日の最後には、とてもきれいな夕焼けが。エンジェルラダーがはっきりと。
皆、写真を撮るのに夢中!
ウランバートルまでの長い長い道のり、どこにカメラを向けても撮りきれない風景。世界には、自分の想像を超えた、広大な世界が広がっているのを感じます。写真では分からない風景、でも、どうしても写真に残したいと思う風景、そんな風景に遇うのが、旅の醍醐味かもしれません。
夜には宿泊先で、モンゴルの方と一緒にホーショールとボーズを作って食べました。皮作りが難しく、手伝っているはずなのに手伝いになっていないという残念な結果に。
宿泊先のGNC Japan教育センターで採れた野菜のサラダ、セレンゲのザハで買った燻製の鮭、モンゴルウォッカも並べ、皆でパーティ。
旅の疲れなんて何のその!
GNCモンゴルエコツアーの最大イベント、エコロジー教育センターでのエコ教室を実施しました。
今年は、3校から13歳~17歳までの50名ほどの学生達が参加。
日本に留学しているモンゴル人留学生が、板橋区のエコポリスを紹介し、日本のエコへの取り組みを子供たちに説明してくれました。
中には熱心に質問をする生徒も。
休憩中も、直接質問をしようと、留学生や私たちの周りに集まる生徒たちが!?
GNCも日本の保育園を紹介し、モンゴルでもできるエコ活動について一緒に考えてもらいました。
それぞれの学校毎に別れて座り、各グループから1つずつ意見を出してもらいました。
今年も、色々とトラブルはあったものの、無事エコ教室を終了できました。今後どのようなエコ教室がいいのか、まだまだチャレンジする余地はありそうです。
今回初の試みは、GNC Japan教育センターでの教育活動。地域の方々が作った製品を日本で売る、フェアトレードを始めようと、地域の方々に集まっていただきました。
皆さん、裁縫はおてのもの!すいすいと進めていきます。
皆でフェアトレードのための製品を作り、生活費に役立てる。そのこと以上に、お互いに知らなかった住民同士が仲良くなること、そしてそのような場所が提供できること、フェアトレードは人と人が繋がる新しい場を作ってくれるものかもしれないですね。そしてそれが、次の何かに繋がるかもしれない。そんな可能性が見える楽しい場となりました。
途中、日本 vs. モンゴルの歌合戦が勃発!モンゴル側は初対面の方々のはずなのに、息ぴったりのハーモニーに、拍手の嵐。大いに盛り上がりました。一緒に昼食を食べ、最後は笑顔でバヤルタイ「さようなら」。「次は私の家に遊びに来てね!」と、最後の最後まで歌って終わる、楽しい交流となりました。
また来年が楽しみ!
最終日、青年海外協力隊員の方に案内してもらい、モンゴルの最終処分場に足を運びました。最終処分場はJICAの支援で作られ、2009年~2020年分のゴミを埋め立てる予定だそうです。広大な埋立地には、重機はあまり見当たらず、それ以上に人の姿が目立っていました。運ばれてきたトラックに人が集まり、ビンや缶、鉄製品など、売れそうなものを集めている光景は、日本人には見慣れない風景だなと思いました。
モンゴルでは、分別の習慣がないため、市内をめぐるゴミ収集車が運んできたごみは紙、ビニール袋、缶、ビン、鉄…etc. など、色々なものが混ざっています。その中から売れるものを探し、集めて生計を立てている人も沢山いるようです。そのため、実際に最終処分所に埋めたてられるリサイクル可能なごみは少ないそうです。必然的に、リサイクルの仕組みができているようです。
もう一箇所、2009年以前の埋立地も見学しました。そこは草木が植林されていて、一同はビックリ!!今後、根付いてくれることを期待したいです。
最終処分場からウランバートル市内へ帰ろうとしたときに見つけたのが、リサイクル工場でした。ここでは、ビニール製品からマンホールの蓋や柵用の棒を作っているようでした。これまでモンゴルでは、マンホールの蓋を鉄で作っていたのですが、盗まれることも多くありました。柵も、これまでは木材や鉄製でしたが、盗まれることが多かったものの一つです。これらの問題を解決し、しかもリサイクルを進めるという意味で、この工場は画期的なようです。とても興味深いものを発見し、一堂見入っていました。
今回のエコツアーも、とても実りあるいい旅でした。とても幸せなことですが、毎年モンゴルエコツアーの後には、「今年もよかったね!」とスタッフが口をそろえて言います。モンゴルに来ると、元気と新たな可能性をいつも見つけることができる気がします。今回のエコツアーで特に感じたのは、人との新たな繋がりでした。幼稚園での新たな可能性、そして、私たちの活動に共感を持ってくださる方々との出会い。エコツアーに参加してくださった方々、そして協力してくださった方々にたくさんの「ありがとう」を伝えることができたらうれしいです。
また、皆さんと会えることができますように。そして、一歩ずつ皆さんと歩んでいけますように。
・2013年 モンゴルエコツアー(9月7日~9月14日)活動報告→詳細はこちら
・2013年 モンゴルエコツアー(9月7日~9月14日)参加者感想文→詳細はこちら
GNC 事務局