特定非営利活動法人 GNC Japan

2002年度 代表所感

宮木いっぺい

一昨年、昨年と2年続けて、「2000年のGNC」、「2001年のGNC」というタイトルで代表所感を書かせていただきました。1年間を振り返り具体的な活動内容を列挙し、それを踏まえた上でこれからの1年の目標を示すというものでした。
今回も同じパターンで「2002年のGNC」を書こうと思いました。ところが、どうしても筆が進みません。正直に申し上げれば、この形式に少し飽きてしまったのです。締め切りに間に合わず、事務局の矢野さんにはだいぶ迷惑をかけてしまいました。
困ってしまい、「飽きてしまった」理由をしばらく考えておりましたところ、そのことがGNCの歩みと関係があることに気付きました。

何か具体的な活動を列挙して「こんなに頑張ったよ」と得意げに(?)ご報告することもこの2年間は良かったのかなと思います。それ以前に比べて活動の具体性が一段階上の次元にあがったからです。具体的な活動(プロジェクト)を実際に実施出来たということに大きな意味がありましたし、GNCにとっては大きな進歩だったのです。ところが、今回はどうしてもそれをする気が起きません。「こんなに頑張ったよ」というのはもう止そうよという気分です。それはなぜなのか?恐らくまたもう一段新しい段階にGNCが進み始めているからだと思います。
新しい段階のキーワードを思い付くままに並べると、抽象性、理念、理想といったものでしょうか。この2年間の経験を踏まえて、今ここでもう一度GNC創設時の原点に戻り、抽象的な理念=共存というものを考えてみる必要が私の中に生じております。

最近の政治の世界の腐敗ぶりは目を覆うばかりです。経済もいまだに持ち直す気配がありません。昨年の同時多.発テロとその後の国際社会の混迷ぶり。何か根本的におかしいと誰もが感じています。人類社会は文明史的な転換点を迎えているはずなのに次の一歩を踏み出せないでいる。そういう歯がゆさがあたりに立ち込めている気がいたします。
ただ人々の叡智が次を密かに準備しはじめている、その兆しがそこかしこにあることもまた確かです。そして、NGO・NPOの使命がその重要な一部を成していることもまた間違いないことだと思います。

NGO参加拒否問題に端を発した最近のNGO報道には功罪両面があると思います。NGO・NPOの認知度が格段にあがったこと、これはもちろん良い点です。とにかく次への着火点になったはずです。ただ、メディアの注目を浴びて一過性の流行に安易にのってしまっては、大切な次への一歩をむしろ遅らせることにもなりかねないという危険もあります。せっかく着火した火が消えてしまい、そのまま二度と着火することが無いという事態、これを私は恐れます。今はそういった意味でNGO・NPOにとっては正念場なのだと言えます。まがい物は必ず捨て去られ忘れ去られます。ルーキーが1回試合に出てラッキーヒットを打った。スポーツ新聞の一面を飾った。それだけでは駄目です。地道に力をつけ、コンスタントに活躍しなければレギュラーは確保出来ません。

次の一歩を準備するという使命、その抽象的な共存への志を強く抱き続けてこれからの1年間、1つ1つの具体的なプロジェクトを進めてゆきたいと考えております。皆様方の叡智の結集を切に願っております。

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