特定非営利活動法人 GNC Japan

2003年度 代表所感

宮木いっぺい

今回は少し理屈っぽいことを書くことをお許しください。テレビも新聞もイラク戦争の報道で満ちているこの時期、どうしてもGNCの原点を確認したかったのです。

当団体の名称であるGNC(Global Network for Coexistence)は、「共存へむけた地球規模の人と人とのつながり」というようなたいそうな意味を持っております。それでは「共存」とは何かと問われれば、創設当初から以下の3つの共存を想定しております。

1.自然と人との共存
2.国、地域、民族など人と人との共存
3.過去、現在、未来の共存

です。
これらの「共存」はどれも実現すれば素晴らしいにちがいありません。しかし、GNCでは「共存」の世界の具体的なビジョンを描くことを敢えて避けております。
その理由は、一つには能力的にそのようなことは不可能だからです。理想郷としての未来を先に設定し、逆算的にプログラムを作り実行するというような無謀なことはなかなかできるものではありません。ましてや、それが独り善がりの理想郷像であったならば、多くの人々に迷惑をかけてしまいますし、極端なケースでは人類に多大な不幸をもたらしてしまうこともありえます。ヒトラーのもたらした不幸、社会主義の壮大な実験の失敗などもその一例ではないかと考えます。

また一つには、「共存」とは実現すべき目標や状態ではなく、私たちが一歩一歩歩みを進める上で参照すべき行動規範、指針と考えているからです。GNCは、理想郷としての「共存」という目標を目指して猪突猛進するのではなく、目前の具体的な課題をその都度全力で解決してゆくことを使命としております。その際、人々が「共存」について抱いている漠たるイメージ(感性・直感)を大切にしたいと思います。(漠たるイメージを常識と言い換えても良いかもしれません。)論理的な説得力は乏しいかもしれませんが、論理がしばしば間違いを犯している現実を考えるならば、これもひとつのありかたではないかと考えるのです。

GNCは、HPをご覧になってもおわかりいただけますように、具体的でわかりやすい目標を掲げているわけではありません。あくまでも抽象的な「共存」にこだわっております。そして、あとは現在進行中の複数の活動をそのまま列挙しております。抽象的な「共存」と具体的な活動が、その間をつなぐ、論理、説明を抜きにポンと皆様の前に提示されております。多分そこが、外から見たときのGNCのわかりにくさなのかもしれません。それでも今後もこのわかりにくさを安易にわかりやすくしようとは考えておりません。

これからも抽象的な「共存」をしっかりと見つめつつ、今出来る具体的な行動を積み重ねてゆきたいと思います。そして節目節目で振り返ったときにはじめて私たちが思い描く「共存」のその時点での全体像らしきものを提示出来るのではないかと思います。 

最後に。GNCが活動をすすめる上で頼りにする唯一のしかも最高の拠り所は、人と人との信頼に基づいたつながり(ネットワーク)です。これだけは、これまでの活動を通じて確信を持って断言できます。

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